性同一性障害で性別変更をした父に対する親子関係を認めない判決が大阪家裁で出されました

平成16年7月から性同一性障害特例法が施行され,心と体の性別の不一致(性同一性障害)で苦しむ人の戸籍の性別表記の変更が認められるようになりました。これにより性別変更をした男性が結婚後,第三者の精子を使って妻が産んだ子供との親子関係の確認を求めた訴訟で,平成25年9月13日に大阪家裁は男性の請求を棄却する判決をくだしました。

 判決は,民法の実子の規定は血縁関係の存在を前提とするが,性別変更した男性との性的交渉により妻が子を産んだのではないことは明らかであると述べました。また,現行民法は人工授精などによる父子関係を想定していないと指摘し,夫の同意があれば父子関係を認めることは立法論としては考えられるが,そのような立法がない以上,法律上の親子関係を認めることはできないとしました。
これについては,不妊のため,第三者の精子で子をもうけた場合,通常は人工授精したことは届出上はわからないことから,戸籍上父子関係があると記載されることにより,立法論としては十分に考えられるとしたものです。
 
人工授精や代理母など,現代の生殖医療の進歩により,民法が制定された明治時代には想定しなかった状況で生まれる子供は増えています。それに伴って,法律上の親子関係を認めるよう求める訴訟も増加しています。
このような社会情勢に即した法律の整備が国会に求められています。

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代表弁護士 泉 英伸

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