法人破産
法人破産とは、法人が財政的な困難に陥り、債務超過状態にあるため、債権者の債権の返済が困難となり、企業活動を継続できなくなった場合に、裁判所に対し、破産手続開始の申立てをし、裁判所が選任した破産管財人の管理のもと、財産を処分し、債権者に配当することで会社を清算する手続です。
法人破産手続きには、おおまかに以下のような流れがあります。
1 破産申立
裁判所に破産申立書を提出します。裁判所が破産手続開始要件の審査を行い、要件を充たしていると判断されると破産手続きが開始されます
2 管財人の選任
裁判所は、破産手続きに必要な破産管財人を選任します。管財人は、申立人である債権者の財産を調査・換価処分などを行います。
3 債権者集会
管財人が各債権者へ調査や換価の状況について報告します。配当すべき財産がない場合は、破産手続が終了します。
1回目の債権者集会までに、管財人の業務が完了していない場合は、2回目、3回目と業務が完了するまで債権者集会が開かれます。
4 配当手続き
配当すべき財産がある場合は債権者に配当が行われます。
5 破産手続の終了・法人の消滅
破産手続きが終了し、法人格が消滅します。
法人破産のメリット・デメリット
メリット
・負債が消滅する。
・取り立てや資金繰りに悩むことがなくなり、新たに法人を設立するなどして再出発することができる。
デメリット
・法人自体が消滅するので、従業員の解雇が必要になる。
・代表者個人が連帯保証人になっていることが多く、代表者も破産しなければならない可能性が高い。
・法人と一緒に代表者も破産した場合、金融機関からの借入れが難しくなるため、再度会社を立ち上げることが難しい。